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嫌われ松子の一生

「キモ」ってつければ、素直に他人を褒められると思う今日この頃の美頓です、こんばんは。
キモカワ。
キモカッコイイ。
キモ面白い。
キモ誠実。
キモ優しい。
・・・結局キモいってことですよね?
職場のかわいい後輩N山くんを、愛情込めて「キモ山くん」って呼んでたら、悩んで不眠症気味になったらしいです。
いくら後輩とはいえ、成人男性に「かわいい」って言うのも失礼かと思って、「キモかわいい」って言ったのも要因らしいですが。
「良い意味で」ってつけたら、何でも言っていいと思っていたあの頃を思い出しました。
個人的2006年度邦画ナンバーワンです。勿論DVD予約購入。
怪作。
原作ファンなので、ミュージカル仕立てと聞いて期待と不安が入り混じって鑑賞しましたが。


※以下、ネタバレありです。
中谷美紀の変顔、歌声、演技、思い込みの激しさ、全てが完璧に松子でした。
名前しかしらなかった伊勢谷友介に萌え死ぬところでした。
黒沢あすかの女っぷりとうなじに惚れました(ルックスライクナメック星ヘアー)。
市川実日子のいじらしさに泣きました。
音楽にしびれました。
塀の中の、AIの歌唱シーンは「シカゴ」を彷彿とさせる迫力。
極彩色の「悪趣味になりそうなギリギリの線でのメルヘン仕立て」が最高にポップで、本筋は悲惨にも関らず明るい印象の映像、だからこそ際立つ悲しさ。
松子は、魅力的にも関らず駆け引きとは無縁の女性。岐路に立たされたとき、肝心なところで最悪の選択をしてしまう。
「本命男性を振り向かせるには」マニュアル全て無視。
・とにかく自分を理解して欲しいと、会ってすぐに全てを曝け出してしまう。
・相手が引いても押しまくり、尽くしまくり。
・男性に認められないと生を実感できない。
・男性の言うことに盲目的に従ってしまう。
鼻血を流しながら「殴られても殺されても、一人よりはまし」と自らに言い聞かせ、「ただいま」と言う場所を探し続けて辿りつけなかった人生。

彼女が男性に求めたのは、求めても決して手に入らなかった(と彼女は思っている)父親の愛情だったのかも知れません(母親は殆ど印象にない)。

松子を大好きだった妹。
心から信頼してくれた友人。
表には出さずとも愛してくれた父親。
松子をほんとうに想ってくれる、どんな時も差し出されていた手に気付いていれば、もう少し違う人生だったかも知れません。「好きに生きて、これで彼女は幸せだった」と思うには残酷すぎる。

けれど「これで人生が終わった」と思いながらも何度も復活する、そのエネルギーこそが 松子の魅力だったように思います。
人生は一度きりだけれど、そういった意味で彼女はいくつもの人生を生きた。わたしは何となくアニメの「千年女優」を思い出しました。

53年間の松子の人生を、「省略」ではなく「凝縮」した本作は、爆発的なパワーを秘めており、人生、恋、友人、家族、受け手によって異なる角度を見せる作品だと思います。
また、チョイ役で次々出てくる著名人探しもとても楽しめます。

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コメント

実物をみていないのであらすじだけを文章で読むと、純度200%並みの濃すぎる人生ですね。美頓さんの紹介コメント読んでいたら、映画版見たくなりました。TV版もまだ見ておりませんが… にしても最近の中谷姉さん結構はっちゃけてますよね。特に気になる女優さんではなかったのですが、最近勝手に好感度が上がっています。

仕事柄大学に行く機会が多いのですが、彼女達いわく「きもい」はまだゆるせる可愛さがあり、「きもっ!」になったら絶望的に嫌悪感があるとの「きも活用?」を教えてもらいました。まずその言葉使いを直せと心の中で絶叫しましたが。後輩のキモ山さんの不眠症が解消されることを願いつつ… ではでは!

投稿: sue | 2006年11月27日 (月) 20時21分

sueさま
キモ山くんは、回復どころか毒されてしまいました。
女子高生が何にでも好意を感じた際に「カワイ~」って言うように、不快感及び違和感を感じた際に「キモいっす!」と言うようになってしまいました。喜ばしい限りです。
中谷美紀、わたしも今作からかなり注目しています。今までは演技そのものよりもルックス(顔面偏差値推定76)ばかり目立っていた―つまり何の役をしても中谷美紀にしか見えなかった―のが、逆に美形であることが附属品(プラスの)になっています。
変顔、鼻血、男性に捨てられた際の「なんで?」。はっちゃけ放題です。
個人的にTSPOのY中さんの出演シーンが期待より多かったのでお得感倍増でした~。

投稿: 美頓 | 2006年11月29日 (水) 22時26分

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